僧侶

僧侶

樋口 僧侶

2019年入職

偶然の出会いから学びへ
仏教への道が少しずつはじまる

CHAPTER 01

社会人としてお寺を見てみると
世の中の仏教離れが著しく
漠然と不安を覚えたが

実家は1471 年に滋賀県の野洲で開経、1602年に京都に移り、自分で17代目になります。京都・大谷高校で僧侶の資格を取りましたが、大学は普通の学校に行きたいと、関西大学の商学部に進みました。卒業後は医療機器関係のメーカーへ。海外赴任なども経験したあと、40歳くらいでお寺を継ごうと考えていました。

ところが入社してしばらく経った時、転機が訪れました。まず、社会人としてお寺を見てみると、世の中の仏教離れが著しく、少子化も重なり檀家制度が減少しているのを知り、漠然と不安を覚えたことです。そして、付き合っていた妻の母親が病気になったこと。お陰様で現在義母は元気ですが、当時は今後の命を考える状況にあり、相談をされても「お坊さん」として悩みを解決できませんでした。資格はあるのに、何もできない自分を、ペーパードライバーのようだと感じたのです。

こうしてお寺や仏教の意味を考えはじめた時、たまたま勤務先がグッドデザイン賞を受賞し、東京に出張に行きました。するとご縁があったんでしょうか…お墓のグッドデザイン賞を受賞した證大寺さんが近くにいらっしゃったんです。本部の田村さん、偶然ご住職もいらっしゃり「実家がお寺なんですよ」と話をしたのを覚えています。

CHAPTER 02

偶然の出会いから学びへ
仏教への道が少しずつはじまる

證大寺に魅力を感じた私は、土日の休みを利用して、船橋の浄苑を訪れました。退職の決心は付かないままでしたが、ある日骨折で休職することに。通勤はできずとも心身は元気だったので、先輩やSNSを通じた方々と出会い、学びたいと思いました。その中で「会いたい」と思ったのが證大寺の溝邊さん。お話を伺ううちに、ますますお寺の仕事に惹かれていきました。住職は「せっかく就職したのだから、会社にいた方がいいのでは?」と言われましたが、会社員生活が3年になる頃、證大寺への気持ちが強くなり退職、修業に入りました。

希望職種は事務。商学部から一般企業に進んだこともあり、僧侶としてだけでなく、経営や戦略を直接学びたいという気持ちが強かったように思います。カフェや手紙寺を企画したり、ちょうどコロナ禍だったので、youtube講座やオンラインの講座の設計に携わったり。お参りに行けない門徒さんにタブレットを送り、遠隔でのお参りも行いました。住職が海外を見据えていることも、この時知りました。もちろん僧侶としての経験も積ませてもらい、作法や実践を行うことで、自分が何も知らなかったと改めて知りました。

CHAPTER 03

僧侶とは、経営者とは
證大寺で学んだ2つのこと

證大寺での学びはあまりにも多く、選びきれませんが大別するなら2つです。

1つ目は、僧侶としての作法と実践。
真宗の教えを学んでも、良質にインプットしないと出せませんし、法話集を暗記して話すだけでは薄っぺらくなってしまう。例えばお店を紹介する際、テレビで見ただけの店と自分が行った店では熱量が異なるのと同じで、作法に則りながら咀嚼し、どう栄養にするかが問われます。また、実際の法話や葬儀では、相手の旅立ち方次第で仕草や言葉が刃になることもあります。全てにおいて自分ごとにすれば、接し方は自ずと変わると学びました。他の学問と違い、仏教は積み上げるのではなく、自分自身を知るための学問です。階段を上がりながら経験を通じて、どう気づくかが要になります。とはいえ、理解のタイミングは年齢や経験値で異なるので、いつかのために受け入れる姿勢も大切です。実は、私たちは人の苦しみを救うのではなく、伝えることしかできません。件の義母の時も、私は「救わなくては」と思っていましたが、救うのは仏様。ひたすら教えを説き、ただ寄り添えばよかったのだと、ようやく気づけました。

2つ目は、お寺の経営について。
経営という言葉は冷たく捉えられがちですが、門徒さんを守るためには重要なことです。そんな中、證大寺では門徒さんのための講座をし、真宗を軸として全てを考えています。「お墓って何? あなたにとっての意味とは?」と、背景や成り立ちから考えるので、モノではなく価値を売っているんですよね。加えて、昔から淡々と儀式として行う法要の意味を捉え、現代ならこう伝えた方が伝わるのでは?と考える機会にも恵まれました。自分軸ができたように思います。自分のお寺に戻って迷った時や課題にぶつかった時、ふと證大寺のことや「住職や先輩ならどうするだろう」と考え、心の中に皆さんの姿が浮かびます。結果たどり着くのは、ずっと教わり続けた「生涯聞法」という言葉。今後も私の支えになることでしょう。

このように、證大寺は目的に対する学びが必ずある場です。もしかすると、修業先を待遇で選ぶ方もいるかもしれません。でも、「なぜ仏教を学ぶか」「お寺をどう捉えているか」について、迷ったり悩んだりしている方こそ、證大寺に来て欲しいですね。きっと、がむしゃらに学び、吸収できますよ。

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